トレンドリポートblog~豊中・箕面・池田

豊中・箕面・池田の北摂3市を中心とした街の情報や、不動産関連のお役立ち情報を書いています。

2019年11月

不動産を売却するとき、今、はやりなのがネットによる一括査定。web上、売りたい不動産の基本情報を入力すると、仲介不動産会社数社から数十社へ、その情報が送られ、査定金額が返ってくるというもの。

ここでは、一括査定サイトの利用の是非、メリットデメリットの話は、置いておきます。
だいたい、不動産の査定ってなんなのか?今の時代、不動産の売買のデータはあらゆるところに積みあがっています。

近傍不動産の売買事例、実績データをもとにすれば、基本情報だけで、金額レンジは一発で出てきます。
実はそこからが難しい。実際見て調査し、ネガ要素、ポジ要素を加え、市場トレンドを読み、売り主様の希望を加味する。スピード優先か、価格優先か、といったこと。

というようにして、「査定」するわけだが、「査定」とは日本語の意味で、「金額を決めること」とあるが、それは「売却金額」でなない。
中古バイクのように本来の意味での「査定」ではその金額で引き取ってくれるが、不動産はそうはいかない。あくまで、売却できそうな金額であって、そこには、いつ?の約束もない。

「一品一価」の不動産の価格は、市場が決めるのが原則。
市場が弱含みのこれから、「最高額査定」競争は、ますます意味がなくなってくる。



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戸建てにしろ、マンションにしろ土地や建物に対する不動産の評価(市場価値)が、この先変わっていきます。そのお話を。

例えば、土地。5区画や6区画の多区画の現場あります。南東角の区画が一番高く。北向きは安い。専用通路と呼ばれるいわゆる旗竿の土地はもっと安い。

これが、今までの常識で、まぁ、今現在でもそういう値付けがされていますが。でも、実際販売の現場では、奥まった土地は、プライバシーが守られる。道に面した土地は不安、といった声も聴きます。
方角でもそう。玄関の向きはあまり問わない。設計の工夫で陽を取り込み、部屋を明るくすればいい、と。

世間でいう高級住宅地でも、擁壁に囲まれた玄関まで段差のある家は、敬遠されつつあります。山の上より、駅に近いフラットな土地がいい。

つまり、サプライ側不動産業者の今までの常識は、変わりつつあるのです。

土地の関して、これから注目されていくのが、「立地適正化法」です。「居住誘導区域」に外れた土地は、資産価値にも影響が出るかもしれません。具体的には同じ行政区域でも、地域によっては、

行政サービスに差が出てくるかもしれないのがこの法律です。

今、都市計画の転換期です。不動産は、その行方にも目を配らなければ、あきません。
次は、建物です。これはもう、インスペクションによって、築年数によらず、構造躯体のコンディションが、価値を左右する。つまり、価格が上下する時代が来るでしょう。「減価償却」による耐用年数ではなく、「経済的残存価値」が重視されます。つまり、あと何年、使えるねん?が価格に影響するようになります。まぁ、これが世界的にスタンダードなんですがね。

いままで、不動産屋の常識であった、不動産の評価基準が崩れつつあります。その評価基準も、実はあまり根拠のないものも多く、勘と経験が支配していました。ここでも、AIが登場するかもしれません。

いや、そうならなければ、消費者の支持を得て売りやすい、買いやすい不動産にはならない、と考えますが、いかがでしょうか。

定点観測のように、紅葉の季節が来ると訪れている吹田市北千里駅から阪大方面に上る、藤白台。アメリカフウ、タイワンフウ、トウカエデという3種の落葉高木樹が植えられた並木道。

見頃には、まだもう少しかなあ?

今週末には、寒波が来るようで、その先には
それぞれちがった色づき具合が、見事なハーモニーを描いてくれます。
三色彩道 (3)
三色彩道 (2)
三色彩道 (1)

「正直不動産」というコミックが面白い、らしい。(kindleで、ちらと読んだだけなので)
で、ここに描かれている不動産業の本質は、不正直ということらしい。コミックでなくても、不動産業のイメージは、悪い。巷では不動産屋、とちょっと侮蔑のイメージを含み言われることが多いこの業界。
話は変わって、コミッションという労働形態がある、インセンティブともいわれて、
簡単に言うと、給与は成功報酬ということだ。仲介営業でも、大手でも、そのコミションが、この仕事を続ける大きなモチベーションとなっている。

20歳台でも、普通のサラリーマンでは考えられない報酬を得ている営業さんはたくさんいる。
テレビCMをバンバン出稿しているあの会社でもそうだ。そこの営業さんはバンバン決める。なぜか。正直不動産ではないからです。不動産業に携わるものの、仕事を進めるモチベーションは、すべてその成功報酬にあるといってもいい。

他の業界では若い人が仕事で得る喜び、モチベーションには、お金に代わるものもある。
医者はどうだろう。デザイナーはどうだろう。報酬に代わる仕事の喜び、やりがい、憧れ、カッコよさがいい人材を集め、業界を発展させる。実際そうやって発展してきた業界もある。
もちろん、不動産にかかわるものにも報酬以外の喜びやりがい、モチベーションとなりうるものも、
がないかといえば、あるにはある。ただ、コミッションというインセンティブだけで、若い人を引き付ける仕事となるのか?不正直不動産と言われないためにも、夢ある仕事となっていくために、コミッションという雇用制度が、足かせになっているように、思えてならない。のでした。

11月になりました。先月は自然災害に見舞われたひと月でしたね。

自然災害といえば、住宅と深くかかわてきます。
特に話題になったのが、タワーマンション。川崎市の多摩川近くの町では、タワーマンションの電力ストップが、大きな話題になりました。

ネットメディアでは、この機会に、まあ、世間にあった空気、タワーマンション=あこがれ=勝ち組イメージへの反発とでも言える、タワーマンション批判、それ見たことか的論調が蔓延していますね、いまだに。

タワーマンションが災害に強いかどうか、そこは、説明できることですから、おいて置くとして。
1点、行政とのかかわりの話を。500世帯規模の建物が10棟以上も一気に立つと、1万人規模の人口が流入してきます。

デベロッパーの力の及ばない行政サービスの面で、その人口増加に対応できるのか?ということ。

たとえば、大阪市西区、宝塚市でもかつてタワーマンション乱立で、
一つの校区の学校が定員オーバーして、プレハブ校舎で授業を行うみたいな事態もありました。
川崎のような狭い地域で、世帯数が爆増したとき、マンション敷地外の下水管本管の容量は追いついていたのかどうか。JRの駅でもそうですね、オーバーフローしていました。

災害時のみならず生活インフラ、教育、あらゆる面で行政サービスは生活の質にに大きく関わってきます。住宅を選ぶとき、見逃せないポイントでもあるというお話でした。

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