分譲マンションは、「管理」を見て買う。という話の続きです。
例えば、近傍のマンション。価格も規模も立地もよく似た2棟があったとします。

管理組合の決算書を見ると、一方のマンションでは修繕積立金が不足し、
もう一方のマンションでは、潤沢に備えがある。さてどちらを買いますか?
修繕積立金の不足は、将来の負担となり所有者に返ってきます。でなければ、見た目も、機能も、生活の質の低下になります。

マンションは、建築後年月が経てば経つほど、その維持管理に費用が掛かってきます。
外壁や共用部の補修など見た目以外にも、エレベーターやポンプなどの設備も、大雑把に言って、20年30年も更新なしに使い続けることはできません。

管理組合は、集まった修繕積立金、駐車場収入などの収益から、毎年毎年予算を立て、補修や設備更新の事業を行い、決算報告を上げ、運営されるわけですが、億単位のお金を動かす、これって、立派な事業経営ですね。

これに携わる人はだれか?組合員である区分所有者なのですが、
多くの場合、輪番制で1期交代の理事会で運営されます。
例えば、補修の見積もりに対して、単価を評価する。長期の財務計画を立てる。
その能力のあるプロも探せばいるはずなのですが、なぜか実際には、
管理組合が素人の集団になっていませんかという問題提起です。
「管理」は「経営」である、と。